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笠間の酒蔵のこと【松緑、郷乃誉、東海、稲里】

茨城県の笠間で酒蔵を取材しました。笠間には現在4つの酒蔵があって、それぞれにおいしい日本酒を造っています。取材のテーマは「震災で被害を受けた、笠間の酒蔵を応援しよう!」というもの。この記事は12/15発行の笠間ファン倶楽部通信(発行/笠間観光協会)に掲載されますのでお楽しみに。

 

それぞれの酒蔵から被害状況を聞いたのですが、建家が崩壊したり、完成間近だったお酒が駄目になってしまったり、瓦が全部落ちてしまったり、深刻な状態でした。特に郷乃誉(さとのほまれ)の醸造元である須藤本家さんは、海外輸出を積極的に行っていた分、大きな被害を受けました。世界35ヶ国に向けて海外輸出を行っていたのですが、原発事故に伴う風評被害で、長年の取引先でさえも輸出が出来なくなってしまったのです。悔しくて涙が出そうになりました。

 

こんな状況の中でも、笠間の酒蔵は、復興に向けてがんばっています。現在はお酒を造ることに関しては震災前と変わらない状況になり、輸出も少しずつですが、再開し始めました。稲里の醸造元である磯蔵酒造さんは、延期になっていた「ちょっ蔵新酒を祝う会」を9月に「ちょっ蔵酒造を祝う会」として開催し、明るい話題を提供してくれました。

 

震災で被害を受けた酒蔵は笠間以外にもたくさんあります。もっと深刻な状態の話も聞いています。被災した皆さまが、1日も早く復興出来ることを、心より願うばかりです。おいしい日本酒を飲みながら、復興に向けてみんなでがんばりましょう!

 

(取材させていただいた笠間の酒蔵、敬称略)

松緑・笹目宗兵衛商店

郷乃誉・須藤本家

東海・武藤酒類醸造

稲里・磯蔵酒造