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伝わる自分史の作り方(4) 『学校のこと』

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自分史を書く際にはじめにアウトラインを書き出そう、という話は先に書きました。今回はその中の『学校のこと』について、具体的な書き方を交えながら、お話していきます。

 

書き方と膨らませ方

〇〇年〇〇月 〇〇小学校入学

〇〇年〇〇月 〇〇小学校卒業

 

単純ですね。このように履歴書に書くように(履歴書では省略される入学についても書いてくださいね)まずは羅列してみましょう。あとはその中に「どんな子供だったか」「学校での様子」「学校以外での様子」「印象に残るエピソード」などを書き入れていきます。学校の特徴(在校生1,000名を超えるマンモス校、〇〇小学校の分校とで生徒数はわずか50名、など)にも触れると良いでしょう。また、学校周辺の環境(住宅団地の中にあった、周辺を田んぼに囲まれていた、など)のことも入れると、グッと客観性が増してきます。

 

(例、自分のことを思い出して書いてみる)

昭和50年4月、茨城県日立市立大沼小学校に入学。どちらかというと大人しい性格だった私は学校に馴染めるかどうか不安だった。小学校は在校生1,000名を超えるマンモス校。入学時は1学年に8クラスから9クラスあったと記憶している。学校は住宅団地の中にあり、徒歩で20分以上をかけて通学していた。集団登校が基本で、6年生を先頭に、1年生から順に〜

 

いくらでも書けちゃうと思いますのでホドホドに(笑)。

 

時代背景も入れてみましょう。あなたが小学校時代を過ごしたのは戦時中だったのか、高度経済成長の真っ只中だったのか・・年代をみれば分かることですが、そこで実際にどのように過ごして来たのかはあなたにしか分かりません。同じ戦中を過ごした人でも、食べ物で苦労した人もいれば、家が農家だったためため食べ物には全く苦労しなかったという人もいます。人それぞれであることをお忘れなく。

 

(例、またまた自分のことを思い出して書いてみる)

私が生まれたのは第二次ベビーブームの少し前の昭和43年。いわゆる団塊ジュニアの世代の少し前である。それでも子供たちの数は多く、近所の空き地に行けば必ず誰か顔なじみがいて、遊び相手に困ることはなかった〜

 

今と比べれば、子供が多かったんだなー、という客観的な事実が伝わると思います。その頃当たり前だったことが、時が過ぎれば当たり前じゃなくなる・・そのことを意識しながら、書き進めるといいでしょう。

 

省略はせずに最低限を・・

学校のことは一切触れずに、就職してからのことを自分史に残す方がいます。「中卒なので学歴にコンプレックスがあり、学校のことについて触れられたくなかった」「学生時代はろくな思い出が無いので省略したかった」など、理由はあると思います。でも、伝わる自分史を作るという観点では、学校のことを一切触れずに話を進めるのは無理があります。

 

と言っても、書きたく無い部分を深掘りしていたら、気持ちが沈んでしまいます。それでも最低限の「地元の小中学校を卒業して〇〇へ就職」ぐらいは書いておきましょう。その中に簡単なエピソードを書き添えます。記述が少ないことで、この人にとって学生時代はあまり触れられたく無い部分なんだろうな・・ということが伝えられればOKです。

 

(例)

小学校時代は6年間あったはずだが、語るべき事柄はそんなに多くは無い。近所の悪ガキに目をつけられたせいで、幼稚で陰湿ないじめを受け続けながら、貝のように心を閉ざしていた。成績はふるわず、運動も人並み・・無事に小学校を卒業できただけで御の字だ。続く中学校時代だが、〜

 

『学校のこと』についてはこんなところですかね。次回は『親兄弟のこと』について書いていきます^^